日本音楽療法学会
第18号 日本音楽療法学会ニュース
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第9回学術大会を終えて
第9回日本音楽療法学会学術大会が2009年9月11日の講習会に続いて、12日、13日と松山市のひめぎんホール(県民文化会館) で開催されました。四国支部が主催する初めての大会であるため参加人数を案じておりましたが、蓋を開けると1,100、3,050、1,450名と、3日間延べ5,600人強のご参加をいただきました。大会はスムーズに進行し、大会長として感激や安堵の気持ちとともに、関係者各位に心より厚く御礼申し上げたいと存じます。

今大会のテーマは「音楽療法の源流を求めて〜音のゆらぎ、心のゆらぎ〜」。著名な作曲家である池辺晋一郎先生の特別講演「人は生きている音も生きている」、日野原重明理事長の基調講演「音楽の持つスピリチュアリティー」は、いずれも私たちの心を揺さぶり動かすものでした。後者は市民対象の公開講座でもあり、葉書で応募した多数の人々が四国四県や中国地区からも参集して、3,000人の会場が一杯に。まさに歴史的なレクチャーとなり、私も大会長講演「音のゆらぎ、心のゆらぎ」で務めを果たすことができました。

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大会長
板東浩
(四国支部長)

このたびの大会には、従来にはみられない特徴的な点がありましたので、いくつか列挙させていただきます。

(1)講習会:
初日の講習会では、例年のように多数の希望者で定員が一杯となりました。充実したレクチャー20枠に含まれていたのが、興味深いトピックスの数々。サイエンスとアートが不可欠の音楽療法で、皆さまの感性がきっと心地よく刺激されたことでしょう。

(2)開会式:
開会式は予想しない展開でした。幕開と同時に、日本の伝統芸能である「能」舞台かと思われるような、優美で幽玄の世界が広がることに。締太鼓と電子オルガンによる一調「〜松山の残像2009〜」の作曲は稲浦調大会事務局長が、日本古来の締太鼓は金春流太鼓奏者の藤井澄子大会実行委員長が力強いバチさばきで、電子オルガンは平田聖子氏がコンテポラリーな和音を展開させていました。このようなオープニングは、本当にサプライズですね。

(3)ワークショップ:
4個の枠を担当されたのは、生野里花、加藤美知子、二俣泉、前田キヨ子の先生方でした。いずれも興味深く個性溢れるものであり、参加者は充実したひとときを過ごされたことと思います。

(4)ポスター発表:
例年に比べてスペースに余裕があり、多数のポスターが採択されました。会場では誰もが自由討論で熱く語り合い、会員相互の交流が深まったことでしょう。ここで得られたネットワークの今後の展開が望まれます。また、ずっしりと重い抄録集にはバラエティに富む経験が凝集されており、有効に活用してください。

(5)懇親会:
400名の申し込みがあった懇親会では、愛媛から正調・野球拳が、徳島から本場の阿波踊りが披露され、圧巻でした。鉦や笛、太鼓、三味線が鳴りだし、踊り子が会場に入って来ると、たちどころに参加者が2重、3重の踊りの渦に。プロの阿波踊り連から、「こんなにリズム感とノリが素晴らしく、盛り上がったことはない」「これほどお役にたって嬉しい限りだ」と絶賛されました。参加者からも「初めてナマで阿波踊りを見ることができ感激!踊った!」と多くの声が。誰もが音楽+運動療法の真髄を体験でき、思う存分お楽しみ頂けたものと思います。

本大会が成功裏のうちに終了できたのは、何といっても2年間にわたる藤井・稲浦両氏によるご尽力と四国支部が一丸となり皆様をお迎えできたことによるものと云えましょう。また、越智本部事務局長や関係者の方々にも大変お世話になり、ここに紙面をお借りして感謝申し上げます。

なお、私は開会式で述べました。「おそらく本大会は印象的で、感銘深いものとなるでしょう。印象(impression)とは、中に(in) +圧迫(press)+すること(ion)。あなたの心の中に烙印を押すごとく、映像や音楽が残像や残響となり、きっと一生涯、記憶に留まると期待してお ります」と。

大会の幕が閉じましたが、これは終わりではありません。逆に、出発と云えます。日本の社会や医療が変革している今、音楽療法号は松山港から神戸港に向けて出航します。

ボン・ボヤージュ! ありがとうございました。
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