日本音楽療法学会
第19号 日本音楽療法学会ニュース
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大会案内
第10回日本音楽療法学会学術大会(神戸) へのいざない
大会長 益子務

音楽療法士の皆様、日々ご活躍のことと存じます。

第10回の日本音楽療法学会学術大会が9月24、25、26の3 日間、神戸国際会議場およびポートピア・ホテルにて開催さ れます。第10回学術大会は学会が目指す音楽療法士の国家資 格化などを控え、節目となる大会となるよう鋭意準備を進め ております。今大会は阪神淡路大震災の被害を蒙った神戸で 行われますが大会は兵庫県との共催で行われ、井戸兵庫県知 事にも対談に参加されます。震災後、「ひょうご震災記念21 世紀研究機構」を設立し「兵庫県こころのケアセンター」で は音楽療法に関しても臨床に、また、研究や音楽療法士育成 に大きく寄与していただいております。震災後の物的復旧と ともにこころのケアーを行い、その中で音楽療法は大きな実 績を積み上げています。震災後の復興には音楽や音楽療法が 果たした役割は大きいものでした。

第10回大会を音楽療法の研究に関しての新たな出発点にな るよう準備を行っていますが、そのための試みの一つがヨー ロッパからのパネリストとの国際シンポジウムであります。
ヨーロッパの各コミュニティーの指導的音楽療法専門家との 討論から、日本の音楽療法の将来像が導き出せるようにして いきたいと考えています。国際シンポジウムや基調講演に参 加される方々にも講習会の講師としても自分達の臨床や哲学 に関して講義してくださるようお願いしています。

ヨーロッパ各国には現在も地域の音楽文化が強く根付いて います。例えば、ドイツでも、ハンブルグの高齢者施設のセッ ションでハンブルグの民謡を歌っても、バイエルンやザクセ ン出身の高齢者の方々はその民謡は知らないケースが多いの です。ベルギーでもフランドル地方とワロン地方ではフラン ドル語とフランス語と使用言語まで異なります。チェコも同 様のボヘミアやモラビアなどそれぞれの文化的特質を持って います。ドイツでの各州の自治権の強さやベルギーのように フランドル政府やワロンの政府までもがある程度の独立性を 持っている国における音楽療法がセラピスト個人の独自の理 論と方法に重点を置くことは当然の帰結であるかもしれませ ん。同じ国の中でも共通の民謡が少ないため、「即興」の重 要性がより高まる音楽文化と日本の音楽文化との接点を見出 すことが、今後の日本における音楽療法の方向性を求める焦 点となるのではないでしょうか。

ヨーロッパの指導的な役割を担ったゲスト講師の方々の講義からは、新しい発見があるものと期待しています。

大会長公演では大会長の著作である音楽劇「地下鉄道」を 公演いたします。1850年前後、南北戦争までのアメリカの黒 人奴隷たちは基本的人権、いや生存権すら認められてはいな かったのです。多くの場合、家族が共に暮らす「自由」を求 めて命の危険をおかして北の奴隷制度反対州やカナダに逃亡 しました。その苦難の歴史をドラマとして公演します。そこ で歌われる音楽、すなわち黒人霊歌やゴスペルは心の支えで あったと同時に逃亡のための「暗号」の役割を果たしていま した。極限状態においても人々に生きる希望を与える音楽、 その音楽の持つ力を、ドラマを通して検証したいと思います。

講習会や研究発表に集中した後には神戸の海と山で疲れを 癒してください。

会場から10分ほどで神戸の中心、三宮へ出ることが出来ま す。中華街の食べ物、ファッションの町神戸の洒落た町並み。 また市街からケーブルで上れる六甲山は涼しく、山頂からの 眺望は素晴らしいものです。

私の採譜による“Oh, Freedom!”の楽譜を載せました ので歌っていただければ幸いです。

(9月24日講習会、25・26日学術大会)
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